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12/07/28 テキスタイルデザイン日仏対決 木版刷図案集『色千種』vs 仏国製生地現物貼込見本台帳


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画像中央・タイトルが見えるのが表紙。秋の七草、鈴虫などをモチーフとして初秋のキモノのデザイン図案集める。41図全て多色木版刷。


暑中お見舞い申し上げます。

昨日7月27日の金曜日は、気象庁の観測地点の実に80%超で気温30度を突破したとか。今年も何とも“堂々たる夏!”の到来となりました。熱中症で救急搬送された人、そして亡くなった方の数など見るにつけ、これはもう自然災害、もはや心頭滅却云々の精神論で太刀打ちできる域は超えてしまっていると思います。みなさまどうかくれぐれもご自愛にお努め下さいますように、心よりお祈り申し上げます。

表参道駅より小店までは通常徒歩で約7分、通い慣れているはずの小店店主でさえ、これが夏場だと倍ほどに感じることがあると云います。ご来店にあたりましては途中遭難(!?)などなきよう水分塩分ミネラル分等々ご携帯並びにこまめなご摂取をお心がけ下さい。
大袈裟な?いえいえ、行き着く先がまたオレンジ色した暑苦しい空間なのですから。暑さに滅法弱い小店店主がヨレヨレヘロヘロしながらも、みなさまのご来店を気長にお待ちいたしております。はい。

■少し気の早いお知らせをひとつ。今年は8月12日(日)より17日(金)まで、夏季休暇をいただきます。休暇期間中は店の営業をはじめインターネットを通じたお取引やお問い合わせへの対応、ご蔵書のご整理に関する作業等、すべて休止させていただきます。ご用命等ございましたらお早めにご一報下さいませ。

■今週の新着品は酷暑シーズンのスタートをうけて、ひと足早い季節のお届けです。初秋のキモノの図案デザインをまとめた『色千種 秋景の上』。昭和14(1939)年、河原崎晃洞著多色木版刷による図案集の出版で夙に知られる芸艸堂の発行です。上製に仕立てた表紙の意匠紙から中面=本文頁まで全て多色木版刷で、全頁片面刷した折帖本20頁に41図を収めています。
 


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一部綴じがはずれているなど、製本の状態はよくありませんが、生地自体の保存状態はいずれも良好です。画像の2冊の他、小ぶりな1冊の計3冊の入荷です。

著者である河原崎晃洞は1899年生まれの図案家。別名を奨堂、或いは奨洞とも云い、染色・工芸分野の図案家=デザイナーとして活躍。1973年に没するまでに、芸艸堂、内田美術出版といった版元から出版された木版刷の美しい図案集を相当数残しています。
『色千種』でのデザインはあくまで伝統的な図案を基調とした端整な意匠が中心となっていますが、画像上段右の見開きのなかで描かれている水面の大胆な構成や、“ひば”の葉と金色の扇子とを組み合わせたユニークな図案などは、河原崎という人のもつ独自のセンスが充分に発揮されたものだといえるでしょう。神坂雪佳に次いで再発見に値する人 ?  …… かどうかはさて措き、涼を呼ぶ秋景41図は店頭で是非ご覧下さい。

今週の新着品ご紹介はテキスタイルデザインの日仏対決となりました。先週末に店に入荷した大判厚冊が2冊、さらにA4判の厚冊が1冊の合計3冊で、1905年頃から1930年代頃まで使われていたらしいフランスの生地現物を貼り込んだ見本台帳。これまで大抵のものは気合で何とかしていましたが、こればっかりはあまりに大きくあまりに厚いので自宅に持ち帰るのをあきらめ、従って先週の更新に使えなかったという代物。こちらはもう、どう言葉で説明しようとも一見に如かず、というか、サイズや点数などのメモを失念し、本日のところはこれ以上ご説明のしようがないという次第。あ。でもリバティ・プリントのようなオーソドックスなデザインから、画像中の見開き、幾何学柄の上に黒の装飾を施した綿生地など、ヴィヴィアン・ウエストウッドといっても通りそうなアヴァンギャルドなデザインまで、面白い見本帖であることは保証いたします。
この暑さに加えてオリンピックは始まるし、そうでなくとも少ないご来店のお客様がさらにガクリと減る今夏、ご興味をお持ちの方には店頭で心ゆくまでご覧いただけるに違いございません。そうです。オリンピックで熱い夏は、古本屋のフトコロが涼しくなる。これもまた、古本屋稼業16年で分かった真実のひとつであった!(そんなこと威張ってどうする …… )。


12/07/21 お父さんが娘に贈った物語のような絵葉書129枚 / 神戸+パリ=モボの詩集『軽気球』


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右上段の「赤ずきん」2枚は切り抜き絵葉書 下段右から4点は全て目の部分に仕掛けが この他、刺繍をほどこしたもの、クリスマスやエープレールフールなどシーズン・グリーティングカードを含むデザイン性も豊な一揃い 本を膝に置いて高いところに座っているのが娘にメッセージを書き続けたお父さん

■ファイル1冊に全部で129枚、“選りすぐりの”という言葉さえ決して云い過ぎではない愛らしい外国製絵葉書が並べられていました。そのほとんどが、「はつこちゃん」というまだ幼い娘に宛て、海外で仕事をしていた父親が書いたもので、大正12(1923)年の10月から大正14(1925)年の1月までの分が几帳面に時系列でファイリングされています。
元気にしていますか、手紙をくれてとてもうれしい、三味線は上手になりましたか、弟の一郎さんとは仲良く遊んで下さいね、送ってくれた切り絵は上手にできていましたよ、ピアノを買ってあげましょう、ハンケチを送りましたよ …… 等々、こまごまと目配りした内容が綴られるなか、目立って多いのが「手紙を下さい、できるだけたくさん手紙を下さい」とい訴えるものです。
文面全部がカタカナで書かれているものが多いこと、漢字がほとんど使われていないことなどから、はつこちゃんはこの当時、せいぜい尋常小学校にあがるかあがらないかといったところではないかと推察するのですが、何を食べた何をした、日々の暮らしのことだけでも構わないからと、ただひたすらに手紙を乞う様子には、日に日に成長しているはず我が子の姿を見守ることのできない焦燥のようなものさえ感じられ、連日のように同じ訴えが続いていたりするところなど、読んでいて胸を突かれる思いがします。

郵送料倹約のため、封筒に数通の葉書をまとめて発送することが多かった当時のこと、当ファイルの絵葉書もご多分に漏れず、倹約に努められた結果として切手や消印などの痕跡は残されていません。従って、エンタイア趣味の方にとってはあいにくといわざるを得ない格好となりましたが、しかし、遥か遠い地の父から、娘に宛てて綴られた - 1枚1枚心を込めて選ばれたと思われる絵葉書のデザインをも含め - 物語としての魅力に溢れるものとなっています。
あともうひとつつけ加えるとすると -「パンとバターよりおちゃづけが食べたい。」なんていうことをついつい書かずには居られない日本男児の弱音もまた、いまではもはや想像するのが難しい、当時の海外暮らしのつらさを語って痛切です。
 


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向かって右が竹中郁デザインによるリノカット刷のカヴァー 『Kei ki ●』で『軽気球』と読ませます。 左は扉別丁頁に置かれた著者で、こちらは一柳慧のお父さん。パリに留学したモダンボーイ。

カヴァーに印刷された「Kei ki ●」。これをもって「軽気球」と読ませようという竹中郁のデザインも斬新な一柳信二著書の『第三詩集 軽気球』。昭和5(1930)年、神戸・海港詩人倶楽部発行の初版、カヴァーはリノカット刷
一柳信二は神戸出身のチェリストで大正13(1924)よりパリ国立音楽院で修業、昭和4(1929)年の修了により帰国。第一詩集と第二詩集はパリから送った原稿を竹中郁が編集、確認できた範囲で第一詩集『樹木』では「上梓ノ言」を寄せるとともに造本も手掛けたようですが、帰国後初の詩集となった『軽気球』も同じく竹中郁の造本、「あとがき」とともに、「魂の散歩」と題した詩を1篇、画家の里見勝蔵(同じ題のもとに詩1篇を寄稿)とともに寄せています。里見と一柳との接点については確実なことはいままだ分かりませんが、大正10(1921)より大正14(1925)年まで、里見もパリに留学していたことから、フランスで得た親交に基づくものではないかと想像しています。
さて、肝心の詩はと云いますと、レディメイド、海水浴、航海表、音楽会、街上散策、公衆電話 …… 等々、モダニズム詩集らしいタイトルが並んでいますが、一柳信二という人が、詩人としてよりも先ず音楽家、チェリストとして名を馳せたというその事実が、作品としての詩の評価を物語っているといえそうです。ちなみに一柳慧はこの人のひとり息子。
ここでももうひとつつけ加えるとすると - 大正12(1923)年の10月から大正14(1925)年の1月まで渡欧としていたはつこちゃんのお父さんが、本拠地としていたのがどうやらベルギーとパリ。とすると、大正13年から14年頃、パリの街かどで、或いは、松尾邦之助が書記になったばかりのパリ日本人会で、はつこちゃんのお父さんと一柳信二がすれ違うことがあったとしても、不思議ではなかったろうと思うのです。
■化粧をしている写真を懸賞募集し作品集にまとめた『御園のおもかげ』ヘンリー・ミラーの直筆詩篇入・限定100部本『不眠症 あるいは飛び跳ねる悪魔』ロッキード事件関係『週刊ピーナツ』合本、はつこちゃん宛てとは別の外国絵葉書1しばり、そして、1900年代のフランスの洋服生地現物を集め大判・厚冊のテスタイル・サンプル集2冊などが明日には店に入荷いたします。

12/07/14 初入荷 ! - ジョルジュ・バルビエによる『NIJINSKY (ニジンスキー) 』ポショワールプレート12葉


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画像一番上から時計回りに 「オリエンタル」「シェエラザード」「表紙」「ペトルーシュカ」「薔薇の精」 12葉の中にはもちろん「牧神の午後」も入っています。 

■2012年も早いもので、下半期最初の新着品のご案内となる今週、20世紀フランスの挿絵本黄金期を代表する挿絵画家のひとりジョルジュ・バルビエ、後に“伝説の”或いは“20世紀を代表する”バレエダンサーと称されることとなるニジンスキーを描いた『DESIGNS ON THE DANCES OF VASLAV NIJINSKY』が初入荷となりました。フランスで発行された340部とは別に、フランシス・ド・ミオマンドルのテキストをC.W.ボーモントが英訳してロンドンで出版した限定400部本の1冊です。発行はフランス版と同じ1913年。フランス版の表紙には淡いピンクとグリーンが使われているのに対し、英国版は灰色がかったブルーと金色が使われているあたり、お国柄の違いを映しているようにも思われますが、肝心のポショワールのプレート全12 葉については仏英全点同一です。
ニジンスキーの活躍の場となったセルジュ・ディアギレフ率いるバレエ・リュスのパリでの旗揚げが1909年。その1909年から当書発行の1913年までの僅か4年の間に、ニジンスキーは当書にも収められている「レ・シルフィード」「シェエラザード」「カルナヴァル」「ペトルーシュカ」に出演、やはり当書所収の「薔薇の精」では跳躍伝説を生み、また「牧神の午後」の振付では賛否両論に分かれての激論を巻き起こすなど、バレエ・リュスの衝撃的な登場に重要な役割を果たしました。ご存知の通り、不遇としか云いようのないニジンスキーのその後の人生-ご存知でない方はgoogleまでお尋ね下さい-を思えば、バルビエの『NIJINSKY』はニジンスキーのとびきり輝かしい人生の一瞬を荘厳しているようにも見えてきます。
昨年の夏以来、何故だか小店、バルビエとのご縁が続いておりますが、そもそも20世紀初頭~第二次世界大戦禅やにかけての“モダニズム”と呼ばれる時代を、集書のひとつの柱にしようと考えるようになった契機のひとつが、今から14年前の1998年にセゾン美術館で見た「ディアギレフのバレエ・リュス展」にありました。モダニズムの幕を切って落としたと云われるのが、何故、パリに現われた異邦人・ディアギレフという男が率いた、たったひとつのバレエ団なのか - 込み入ったことはここには書きませんが、ドキドキしながら見て回った展覧会で、額装された姿で飾られていた『NIJINSKY』を、今回、ようやく自分の手で売ることができるようになったというわけです。


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これだけカラフルなものが多いのは珍しい、洋菓子・菓子および果物類の包装紙の印刷見本。入荷したのは同種異サイズを含む63枚。全体に状態は良好です。

糸綴じの薄冊が英国版の本来の体裁のようですが、新着品は完全に糸綴じがはずれた状態 - つまりプレート状 - のため、バラ売りを検討中。結論は来週の連休明けまでお待ちいただければ幸いです。

うむぅ~。分からない。何回見てもよく分からない。いえ、洋菓子を中心とした菓子類・果物類の包装紙の印刷見本だってことは分かるんですけどね。戦前、しかも大正末から昭和はじめ頃のものだろうと思う、そうは思うんですが、もしや、ひょっとすると、昭和20年代の後半とか30年代の前半だとか、あのあたりでも不思議はないような気もするんですよこれが。いつ頃のものなのかさっぱり断定できない……う、ううううう。って唸っていても仕方がないし、元来どこそこのメーカーのでもお店のでもない印刷見本でありますから、お客さまにはデザイン重視でお選びいただくこととして、カラフルなお菓子の包装紙から半透明薄紙の瀟洒な包み紙まで同柄サイズ違いを含めますと全部で63枚、ここは先入観なし、あくまでお客さまのお好みでお選びいただければと思います。それにしても画像、派手です。こんなにカラフルなのが多いというのも珍しい。

■今週はこの他、コンサートのチケットや直筆メモのリプリントが添えられたエリック・サティに関する洋書2点1組画文集『大東京百景』、広田弘毅や高松宮などが登場する昭和初期の外遊写真帖などが明日、店に入ります。



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