■ひとつ下のinformationから続いて、ここで店の営業のお知らせです。左の画像、DMの完成とともにいよいよ来週からとなりました。「2007.東京.町工場より」を渋谷パルコ パート1地下一階・ロゴスギャラリーにて10月12日(金)から22日(月)まで開催いたします。詳細は左の「企画展」の下にあるアイコンをクリックしてご覧ください。この搬入・陳列、初日等の関係で、来週、店の営業は10/9(火)12時~20時のみとさせていただきます。水曜・木曜で納品・陳列、10月12日(金)は夕方まで会場に貼りつきます。翌13日(土)は朝から市場のため、昼過ぎより会場かもしくは店か…初日と土曜日午前の状況によって動きが変わります。来週土曜日、もし「店へ」というお客様には、一度ロゴスギャラリーまでお問い合わせくださいますようお願い申し上げます。 ロゴスギャラリー TEL 03-3496-1287(10時~21時) こちらの会場に入れるのは、機械や機械部品、工具のカタログ、古い工場の記録写真集、機械技術関係書、設計図、統計表、建築・建造物関係など、ほとんどが店を通過しないまま、会場で初のお披露目となる商品です。しかし何といっても中心は機械部品と工具。「紙モノ」ならぬ「カナモノ」。世の中見渡せば古書・古本に関する企画が目白押しの10月。そんななか私はひとりで…やっぱりまたケモノ道。 ■informationの更新、毎週金曜日が定例となってきましたが、来週は一回お休みさせていただきます。再来週は余程のことがない限り10/16(火)、18(木)、20(土)各日12時~20時で店も営業する予定です。「町工場」展とともに、こちらもひとつよろしくお願いいたします。店に入る新着品についても、このすぐ下のinformationでご紹介いたしております。併せてお目通しいただければ幸いです。 ■さらにさらに。今月中に、目黒・ジェオグラフィカさんのフェア立ち上がりに合わせ、新たに商品を投入いたします。今回特に、1910~1920年代のポスター中心に額モノを強化しようと準備中。店を通過しない直送品もあり、追ってご案内申し上げます。いま少しお待ちください。さあーてまだまだ仕事は続く…。 *来週はHPを通じた通信販売も実質お休みさせていただきます。ご注文の場合、ご返信から発送まで再来週以降となります。ご了解の上、在庫等ご照会いただければ幸いです。
■先ずは営業ご案内。来週、店は火・木・土曜日の各日12時~20時で営業いたします。また「雑書目録」「BOOKS」「PRINTED MATTER」等の更新も進めておりますので、ご高覧いただければ幸いです。 ■すでにお馴染みの方もいらっしゃるかと思いますが、企画展「2007.東京.町工場より」が10月12日(金)からスタートします。少しずつパブリシティに動きが出てきたり、ご紹介くださるブログが出始めたりして、みなさん本当に有難うございます。ちょっと安心。したいところですが、いやまだまだ。ご存知ない方は、左の「企画展」下のアイコンをクリックして是非ご高覧ください。開いたページの一番下の行からは、パルコ・ロゴスギャラリーのサイトにも飛んで行けます。併せてご高覧のほど、何卒よろしくお願いいたします。 ■古本屋に衝動買いはあるのか、といいますと、答えは「ある」。考えてみるとほとんどが衝動に任せて仕入れをしている小店はヘンなのかも知れませんが。今週の新着品、最初はそんな“衝動買いの極北”ともいうべき一点。何かと云えば、「財産分配状」で、入札する際に品物に添えられている封筒にそう書いてあったからそうなんだ、と思うだけ。紙ではなくて羊皮紙であることは分かりましたが。小さく畳まれていたのを広げてみると、セピア色に変色した手書きの文字が実によい佇まいです。書体の魅力というのは、行き着くところ手書きにあり、とも思えてきます。しかし買ったところで売るあてはなくしかも売り口上のひとつとしてまともに書けず語れず…いや。でも。これ。いいんじゃいの。いいもんね。―で入札。
そしたら落札。かようにしてまた、悩み多き一点が入荷することになるわけです。分からないなりに仔細に眺めてみると1785年の書き込みがあり、書かれた文字は英語であり、合計5名の署名があり、補修?と見えたブルーの紙はどうやら空押しされた印紙のようであり、しかもその裏側にはまた別の証印らしき紙が貼ってあり、表題にあたる部分だけは印刷されており…等々(見たまんま並べただけダ…)ひとつひとつの意味が読み解ければ、おそらく相当な情報量を持っているに違いないのですが、何の因果か小店の手に落ちたからには、“意味を度外視してもなお魅力ある物象”として扱うことに…こうなったら特製額にでも仕立てようかと愚考中。 ■さてお次、時代はぐっと下って20世紀初頭の物件です。解説書のタイトルには「実体写真」とありますが、一般的には「立体写真」とか「ステレオ写真」とか呼ばれる写真の紙焼きです。極僅かに左右のズレた写真二点が一枚の台紙に貼り込まれています。本来なら覗き眼鏡など専用道具に装着して楽しむものですが、今回は写真ダネのみ。1908年に「万国実体写真協会東京本部」が発行したシリーズ中の4セット(各17点・ケース入り) です。画像はこの内、日本の風景をセットにしたものから、「日本の芸妓」と「大阪道頓堀」の着色された風景。このシリーズには「浅草十二階」や「横浜桟橋」「大磯海水浴」なども含まれています。入荷したのはこの「日本」の他、「上海・漢口」、「青海」、「北京」のシリーズ。「青海」を除き、それぞれ写真裏に日本語で記されたキャプションを冊子にまとめたものが付いており、こちらには中国語、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語の五ヶ国語が併記されていることから、おみやげ品として流通させようとの意図があったのではないかと思われます。日本は、そしておそらくは中国も、現実にはその痕跡をほとんど留めていはしませんが、101年前の時空がいまここに、凍結されてあります。例えば本棚のたった一段に、一世紀の、あるいはやろうと思えば数世紀に上る時間をさえ、並べることのできる古本屋というのは、実に面白い商売であることに違いありません―ただし―食べていけるかどうかは“また別のお話”。
■今週も先ず告知から。10月12日(金)よりスタートする企画展「2007.東京.町工場より」、まだご存じなかった方は、左のアイコンをクリックして是非ご高覧ください。どうかよろしくお願いいたします。 ■いまのところ来週は、火・木・土曜の12時~20時で営業の予定です。がしかし、木曜日は一新会の大市にあたり、水曜日に入札全て済ませてしまうつもりではありますが、もしかすると木曜日は多少営業開始時間が遅れるかも知れません。大変恐縮ですが、木曜日にご来店の場合には、当日お電話で在席をご確認いただければ幸いです。ご面倒をおかけいたしましてすみません。何卒よろしくお願いいたします。 ■今週の画像。どうです、この地味っぷり。「きれい」で「すぐ分かる」ものがしばらく続くと、「自分はこのままますますダメな古本屋になっていくんじゃないか…」という不安に襲われて、その反動が突然やってくることがあります。今週の落札結果を見れば、つまりは典型的な反動期、「きたなく」て「分かりにくい」ものばかりとなった次第。上の画像はその代表であり、築地小劇場のなかに置かれていた「日本プロレタリア劇場同盟」発行の『同志』。いずれも昭和6年に発行された3冊です。この『同志』、『左翼劇場パンフレット』を改題した『タワーリシチ』 (=ロシア語で「同志」の意・画像の内の2点)をさらに改題したという、ウームまるで出世魚のようですね。しかし内容はそんなフザケたことのいえたものではなく、『左翼~』から『同志』まで、共通して見られるのが職場での「ドラマリーグ」組織化への呼びかけであり、築地小劇場が演劇を通して人民戦線的なあり様を実現しようとさかんに模索していた様子がうかがえます。
これに対して肝心の「ドラマリーグ懇談会」の方たちからは“出てくる労働者が皆ルンペンな感じを与える”(…)とか“劇場が寒くてかなわぬ”(…)なんていう意見が出されておりまして、悲喜劇は何も舞台上で繰り広げられるばかりではなかったようです。『同志』発行から約10年、昭和15年にはその築地小劇場も国家総動員、皇紀2600年を祝う「芸能文化の会」(=al29参照)に組み入れられてしまうことを思うと、歴史の流れというものは、昔も今も実に目の離せないものだと思います。尚、当品は他に『左翼劇場パンフレット』1冊、『築地小劇場 小山内薫追悼号』などと合わせての落札。落札してみて思ったこと。「この手のものは売るのがかなり難しい。」→「不安はさらなる不安を呼ぶだけであるらしい。」 ■続く下の画像、今週の落札品としてはきれい目なところで、印刷に関係した見本類の一式です。画像の中で一番大きいペラものは大正4年の「秀英舎活版製造所 最新電気製画形」(両面)、右上の冊子は大正2年「明勝堂・戸田活版製造所 製品定価表」。後者は活字から記号、電胎盤(図案)、地紋鉛版などの総合カタログで、特に「オーナメント」と「装飾輪郭」は充実しています。左端の冊子は大正元年のスタンプのある「岡部清次郎商店 石版用インキ色鑑定」で、一色ずつ図版を使った見本となっています。この他、画像右下の「新形花名刺見本」(植物や風景などがカラーやエンボスであしらわれた粋筋用の小型の名刺。裏面に和歌が印刷されたり、菱形のもあります)、名刺用の「紙質見本」や「内外カット大全」など印刷屋さんが店先に備えていたと思われる一式が丁度揃った感じです(画像はその極一部)。いずれもほぼ極美といってよい非常に質の高い一口だったこともあり、今週の落札品ではこれが一番の高値となりました。ついつい手が出てしかも意地にまでなるのは、「印刷解体」の後遺症でしょうか。不安に加えてこの後遺症。病は重い。そして来週の支払いは……いっそ倒れてしまいたい重さであります。