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07/08/04 Information

■暑い!と口を開くのも大儀な暑さであります。がしかし来週も、店は火・木・土曜日の12:00~20:00で営業いたします。その翌週の12日(日)より、20日(月)まで、店は休業させていただきます。といっても内最低3日は10月の企画展の準備で朝から晩までビルの地下でモグラ生活、その後は自宅に溜まる一方の紙モノの整理と、やれやれ今年も実質休みは。ええモチロンございません…。 “二八(ニッパチ)”とはよくいったもので、確かに店には誰も来ない。こんな時こそ働かないと干上がるゾ。で、HPへのアップをぼちぼち。左側にある「雑書目録」の上、「A LA CARTE」と「PRINTED MATTER」の品揃えを少しずつ増やしております。今週から来週にかけては「BOOKS」にもアップし始める予定です。新着情報同様、お引き立てのほどお願いいたします。 ■ここからは恒例の新着情報。画像上は、昨年亡くなった飯田善国旧蔵の芳名帖とハガキ類。芳名帖は全部で6冊。今後、精査が必要ですが、おそらくは60年代後半から70年代の個展の時のものが二回分・各二冊、80年代か90年代の個展のものが二回分・各一冊。もちろんいずれも直筆の署名が並びます。吉岡実の隣に西脇順三郎の名前が並び、と思えば西脇、伊坂芳太良、原弘、加納光於が一頁に同居、神原泰、イ・ウーハン、駒井哲郎、池田満寿夫、野見山暁治、中川幸夫、若林奮、中西夏之、秋山祐徳太子、吉岡実、谷川俊太郎、矢川澄子、宮川淳、富岡多恵子等々綺羅星のごとき名前がきりなく連なります。こうした名前に混じって、あのK.K氏や、時々額装をお願いしているYさん、かつてご蔵書整理をお手伝いしたO氏にH氏、企画展の準備などお手伝いをお願いしてきたF氏、デザイナーのY氏の名前を発見!いや。驚きました。お陰でいつ、何の会だったのか、何とかあたりがつけられそうです。一方、ハガキの方は、出版記念会(昭和58年『見知らぬ町で』)への出欠を思潮社に宛てて知らせたもので、武満徹、埴谷雄高、浜田知明、岡本太郎、宇佐美圭治、福田繁雄、北村太郎に小田切秀雄他多数が長短メッセ

ージを記し、署名のみながら草野心平、吉行理恵、井上靖他、ざっと見て有名どころだけでも57通。芳名帖、ハガキと再びK.K氏の視点で眺めれば、先の武満ばかりでなく、一柳慧、山口勝弘、勅使河原宏、海藤日出男、東野芳明といった名前も見えてきて、何か一年前に時間が巻き戻されていくようです。それにしても問題は売り方にあり。バラして売るか、どうバラすか、いやいや一括で売るべきか…数日は頭の中まで暑くなりそうです。 今回、画像が二点とも不鮮明で申し訳ありません。下は先週の落札品ながら昨日やっと店に出した“ほぼ新着品”。奇しくもやはり昨年亡くなった松澤宥の『プサイの函』。1983年・限定350部の発行です。内側に署名の書かれた黒一色の布函にスミ一色でタイトル型押し、中には未綴じリーフがそれぞれ9枚入ったタトウが8点(作品リーフ数全72点)と解説と収録作品目録とを兼ねた冊子1点の合計9点が収められ、販売当時の定価が19,990円と、どうも「9」にこだわられた節があります。タトウ毎に「プサイの部屋」「言語による美術」「色による美術」「物による美術」「行為による美術」「言語による美術」「記号による詩」「ディスクール」とタイトルが記され、テキストや図版、写真が28×28cmを定型とするアート紙の上で展開されます(時には別紙の貼込みなども)。解説はヨシダヨシエ。グレーとオレンジの冊子はそれぞれギャラリーの発行した小冊子。このところ、日本の戦後現代美術関係の面白い口が市場に時々出てくるのは、時代と世代の変わり目にあるためでしょうか。その評価が一般的なものとして確立されるまでに、自分の眼で何を選びとっておくかが問われているようにも思います。 ■今週この他は主に白っぽい本。海野弘ばかりの二本口(30冊) 、第一次世界大戦前後の欧州文化状況を照射しモダニズムの誕生を描き出した名著(だと私は思う)モードリス・エクスタインの『春の祭典』、ご存知『ディアギレフ』上下二冊揃い等1910~1920年代関係研究書12冊、さらに他にも人文・翻訳関係の二口を落札。8月はパソコンに向かって黙々と仕事に励みたいと思います。噫、非情の夏…。

07/07/28 Information

■赤い床にオレンジ色の棚、天井からはレフランプの照らす小店店内、7月にしてはや発火しそうな勢いであります。いろいろと負けが込んでいるだけに(とくに市場で。いやそもそも私の人生が)せめて暑さに負けぬよう、来週も店は火・木・土曜は12:00~20:00で営業いたします。ご来店中は熱中症にご注意を(って誰も来ないのが道理でしょ)。 暑さのあおりで市場も荷枯れ。と、油断しまくりで出かけた市場はしかし荷物のヤマでした(どうしてこうも理不尽?)。肝心の落札は18点。上の画像はその内、小店ご常連の皆様には待望の、戦前の紙・壁紙の見本帖の一口。左上の表紙に「ハトロン紙」とあるのは、例の薄紙ではなくていまでいう茶紙の見本。用紙の呼称が一体いつどのように変化していったものか、この一冊からそんな疑問もわいてきます。他の二点はいずれも壁紙の見本帖。大きい方は「三菱壁紙」で、「NEW DESIGNS 1936」とあります。色面で構成されたデザインが多く、クリムトふうありドローネ写しありと、一際モダン。もう一冊は「WALL PAPER 五輪印」とあり、1940年に開催が決まっていながら幻に終わった東京オリンピックの頃のものでしょう。こちらは何故かプロヴァンスふうの大胆な模様・色彩が多くなっています。当時の洋館・邸宅など写真や図版が残っていることはあっても、カラーということは極々稀。それだけに、こうした見本帖には実は資料的な価値もあるのだと、以前、同業者の方に教えていただいたのですが、確かにこれらのモダンな壁紙には、先入観を打ち破られること間違いありません。

■これら壁紙の多くもおそらく海外からの輸入かパクリか、とくに後者の可能性を大いに疑うわけですが、しかしそれだって待っているだけでは手に入るはずもなく、先ずは行ってみないことには…という人や、そうでない人にもお役に立ったであろう画像内上『欧州旅行案内』は上村知清著・昭和2年の発行(初版) 。アール・デコ盛んなりし頃の、どこに出しても恥ずかしくないアール・デコ装丁もこれまたパクリか。しかし旅程の効率的な組み方から現地での交通費宿代観光地まで、データを交えた情報量は大変なもの。さしずめ“戦前版・地球の歩き方ヨーロッパ編”とでもいいましょうか。欧州と並び、戦前の日本人が情報を知りたかったのが、やはり大陸・半島・南方の、つまりは植民地として狙っていた地域であり、これらについても旅行案内から研究書・資料集まで盛んに上梓されました。そんななかで、国内都市を題材にして出版されたのと同様に、“都市の裏面”を描いた本というのも人気の高い分野だったようで。井東憲著・昭和4年発行『上海夜話』(初版) もこの系譜にあった一冊。恋の密輸入者、贋造銀貨と支那娘、道楽倶楽部の地下室、没落倶楽部、愛憎美少年記等々、目次には怪しげな見出しが躍っております。装丁は中島松二の手になるもの。今週はこの他、1952年のファッション界の新色・流行色をまとめた『L’OFFICIEL DE LA COULEUR』 (手彩色のファッション・プレート12葉に色見本や生地見本付き、加えて別点冊子もポショワール!仏国製)、猪熊弦一郎の作品が印刷ながらもプレートとして収められた『前奏曲』、エロ・グロ・ナンセンス時代の古本好きには必須アイテム『現代猟奇尖端図鑑』、その当時の“使えるデザイン” 『現代図案カット集』 (…現代?いえ。戦前です)、これも一部のお客様にはお待ちいただいておりました19世紀末から20世紀初頭に出版されたヨーロッパの古い地図やガイドブック、キートンはじめ戦前外国映画スターのポートレート写真などなど、夏枯れの8月を目前に、何故か新着品だけはたぁーぷりでございます。その分、私の懐には寒波到来でございます。 企画展の下、「OLD、RARE、UNIQUE」のそのまた下に設けました三つの窓。「PRINTED MATTER」(いわゆる紙モノ)と、「A LA CARTE」(分野でできるだけまとめてアップ)とに、それぞれ少数ながら在庫品をアップし始めました。テーマで組み立てたメニューからお好きなものをどうぞ。というわけで、「A LA CARTE」は「シュルレアリスム」でスタート。ここからダダへ、ドイツ表現主義へ、ロシア・アヴァンギャルドからバレエ・リュスへ、未来派へ、ウィーン分離派へ或いはアーツ・アンド・クラフトへと、暫くはアートとデザインの分野の洋書を中心に時代を遡っていこうか…と壮大なことを考えるばかりでなかなか手とアタマ(何しろ洋書)が追いつかないのが情けない。次回、「A LA~」はエルンストの三大コラージュ・ロマンをアップの予定。「BOOKS」も今後は随時アップしていきたく、「いつ」といえないのが恐縮ながら、時々様子をうかがっていただければ幸いです。あっ。「雑書目録」も更新中。もろもろよろしくお願いいたします! *「A LA CARTE」の先頭位置が、頁のずっと下の方から始まっております。こちらの不具合で見辛く申し訳ございませんが、視線をずすっと下まで下ろしてご高覧いただければ幸甚に存じます。近日中に修正いたします。何卒ご容赦のほど、お願い申し上げます。

07/07/21 Information

■先ずは恒例の営業のご案内。来週も火・木・土曜日の12時~20時で営業いたします。ご来店のほど、よろしくお願いいたします。 今週より、このHPに新しいコーナーが増えました。このページの左側、「web版 特集目録」「企画展」とある下、「OLD,RARE,UNIQUE」とあるのがそれ。このコーナーでは、とくに戦前の日本の古書、戦前・戦後のプレミア品を中心とした洋書など、これまでの「雑書目録」ではご紹介しきれなかった(=解説を要する)在庫品を全て画像付でご案内してまいります。①BOOKS=和洋古書・プレミア品をアトランダムにアップしていきます。②PRINTED MATTER=文字通り、小店ならではのユニークで珍しい紙モノをご紹介いたします。③A LA CARTE=例えばシュルレアリスム、時にバレエ・リュスなど、テーマ毎にある程度まとめてご紹介してまいります。いずれも勿論、通信販売可能。いつ、どの項に、何をアップするか、やってる本人が行き当たりばったりなので、「事前予告なし」のアップになりそうですが、時々のぞいてみていただければ幸いです。尚、今日現在は②PRINTED MATTERのみのご案内。また多少整合性のとれていない部分、見難いところ等ございますが、ボチボチ手を入れてまいります。どうか長い目で見守ってやってください。 ■さて、ここで恒例に戻り新着品のご案内。最初は今和次郎編『新版大東京案内』(昭和4年・初版)。二段組・380Pの上製本は、『考現学』で知られる今和次郎らしく、東京の表から裏まで微に入り細を穿った

紹介に、写真と図解とデータと、さらには広告まで盛り込んだ充実の一冊。デイパート、カフェー、古着街、山カン横丁、公娼四宿、アパート生活、盛り場を根城とする不良群、マネキン波瀾記、口入屋の種々相、どん底生活…目次を挙げるだけでもきりがありません。広告にも「マネキン料金表」などあり。モダンありエロありグロある戦前東京の諸相を今に伝えます。 お次は明治18年発行(初版)の『英和通弁増補挿画 活用無尽蔵』と題された英和辞書。辞書ではありますが、欧文・和文交じりの組版と各書体(欧文はスクリプト体まで!これがまた美しい!!)、増補された挿絵はおそらく電胎盤で…などなど、明治期の印刷技術と活字の見本集ともいえるものです。巻末の「商売往来」や「千字文」、銅板画・手彩色の「地球図」「各国旗章」なども、何とも魅力的-といってもお伝えときれるとは到底思えず-こればかりはやはり店頭で手にとり実際にご覧いただきたい!とくに印刷・活字好きの皆様、必見です。辞書の上に置いた赤い紙モノは木版刷の和封筒。今週は紙モノも少し、しかし種類は色々、新入荷しております。 ■店のベランダ越しに見える根津美術館の土蔵が、日一日と重機によって破壊されていきます。並べるのは不謹慎ではありますが、今週は台風、地震、根津美術館の工事と、「破壊」の風景ばかり眺めていた気がします。破壊といえばもうひとつ、 “廃墟・工場・製造機械部品”をテーマとするパルコ・ロゴスギャラリーとの共同企画[10月12日(金)~22日(月)決定]の工場も、今は更地になった頃か…。記憶や記録につながる何かを、せめて一つでも掘り起こし、次の世代に手渡す仕事ができればと、改めてそんなことを思う週でもありました。新たなページも加わって、また一から積み上げる仕事もできました。これからも好き勝手なことをやっていくのだろうと思いますが、呆れはしても決して見捨てず(また勝手なことを云う…)、どうかよろしくお願いいたします。

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