#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

07/03/10 Information

来週は火・木・土曜、各日12時~20時の通常営業で店を開けます。パリで仕入れた商品は全て値段を付け終え、明日・3/10(土)より店頭で販売を開始。ご来店をよろしくお願いいたします。 前回ご紹介できなかったパリ新着品の続報。先ず上の画像はカッサンドルによる「パリ-ルーアン」路線の広告図案。カッサンドルには個人的な思い出があります。もう20年ほど前、冬休みに遊びに出掛けたニューヨーク。カーネギーホールにほど近い小さな店の飾り窓に、扇の形をした印刷物が額に入れて飾られていました。雪のなか、おじさんがひとりでお酒を飲もうとしている図案はユーモラスでありながら瀟洒。その額を前に、どうにも動けなくなってしまいました。何の店かも分からず、この紙が一体何なのかも知らず、それを描いたカッサンドルの名前も知らないまま、当時の私のには奮発してのお買い物でしたが、この額を大事に抱えて飛行機に乗り込みました。カッサンドルの名前を知ったのはそれから数年後、私が購入したのはデュボネの販売促進用扇子の骨をはずして額装したものだというのも随分経ってから分かったことです。N.Y.のその店は、いま思えば「印刷された紙」の専門店で、実は同じ扇子の「白」のバージョンと一緒に飾られていたのを予算の都合で一点しか買えなかったのです。後にカッサンドルを知り、デュボネの販促物だと知った時には、なぜ二点とも買わなかったのかと大いに後悔したものです。以来、海外で出会って欲しいと思ったものは「多少の無理ならしても買う!」を信条としてきたのですが、しかし商売となるとそうはいかないところもあり、それでもカッサンドルだけはいまもとにかく買えるものなら迷わず買うのが習い性、我ながらトラウマの深さを思わせます……と、やっぱり買ってしまったこのカッサンドルの一枚もの。しかし何のために、というのが謎です。印刷は片面のみ、メーカー名が漉き込まれた贅沢な紙を使って、しかし明らかにオフセットで印刷されています。何かの本に添えられたプレートなのか、はたまた校正用に刷り出しか。これまた時が解決してくれるといいのですが(いや違う。早く売れてくれるのが一番)。余計なことを書き添えれば、彼のポスターに対する考え方は、残された言葉には、もっと関心を寄せられてしかるべきかと。大量消費時代の草創期にあって、最も早く広告における現代的な思考に辿り付いた人物の一人として。何でも一番面白いのはその表現の裏にある思考にあり。

■いやはや長いですねぇ。このインフォメーション、毎回どこまで長くなるものやら。どうもすみません。といいながら、まだあるパリ新着品情報。お次は右の画像です。文字だけが羅列されたペラペラの紙、これは1919年前後のアパルトマンなど不動産賃貸情報を記載したポスターです。街角に無造作に貼り出されていた質素なものですが、パリの街の壁にニュアンスを付け加え、その風景が画家や写真家を魅了した、そんな風景を形作っていたものの一つには違いありません。何より、当時の賃貸料金や契約内容など、仔細に眺めればパリの都市風俗資料としても貴重なものであるはずです。いや待てよ。パリの街のアパート賃貸料まで研究している日本人は居るのでしょーか…迷ったら買わない方が、もしかしたら正解なのかも。 パリ新着品情報、まだこの下に続きます。私の蛇行ぶりも続きます。もう付き合いきれません。

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent