19/08/03
土
満身履歴 ! 質屋さんの紙もの !
■パリで気温42度と聞いて、彼の地に暮らす何人かの知人友人の安否を案じているうちに、案の定、東京の気温もうなぎ上り。折も折、今週、空調がない・もしくは空調の力が及ばない場所での仕事が重なって、早くも小店店主、夏バテであります。
しかも睡眠不足は熱中症にも良くないと云うことで、本日新着品の更新は一回お休みさせていただきます。
それだけではさすがにアレかしら、と云うことで、とりあえず画像を1点。先週から店頭に出している商品。質屋のたとう紙とか質屋の畳紙などと呼ばれた質屋さんのかつての商売道具で、風呂敷大の和紙であります。入荷したのは明治から昭和初期の頃のもの。キモノを中心に質草として預かった品々を保管するのに使われた包み紙のようなものだそうで、100%和紙でできています。
和紙と云ってもご覧の通り。
いまならゴミにしてしまうような使用済みの和紙-- 台帳の綴りを解いたもの、書簡の書き損じや習字の反故紙など、身近にあって一度はお役御免になった和紙--を再利用してつくり、使っているうちに傷んだところや穴があいたところにはまた上から和紙を貼り、傷つく度にまた貼って…と大切に使われてきた痕跡を、見事なまでに満身にまとっている紙ものです。ここまで"満身履歴"な紙ものも珍しい。
柿渋を塗布したものがあるかと思えば、使いこまれた結果、布のような手触りに変わったものがあったり、使われている和紙も1点ものなら使われた経歴も1点ごとに異なるため、同じものなどあり得ない、どれをとっも正真正銘1点もの。使われている反故紙も面白く、ひとつひとつ表情の異なるこのひと口、ご興味ある方がいらっしゃいましたら、店頭で検めていただければ幸いです。カードもPaypayもご利用いただけますですはい。
■夏季休業は8月11日(日)より。いつまでか、は、只今調整中のスケジュールがあり、判明次第、改めてお報せいたします。