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11/02/26 パリから帰ってスランプに陥る。で、今週はドイツの紙モノの入荷です。


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パリ・ヴァンブの蚤の市で。この、意図的なんだか無作為なんだか、品物の間に関係あるんだかないんだか、センスがいいんだか悪いんだか、一体全体何なんだか、全く分からないセレクトと陳列に唸りました。

■左の画像、パリはヴァンブで開催される蚤の市の風景から、今年撮影したもので。ごろんと転がるロココ調だか何んなだかいずれにしても大雑把な花瓶、アフリカンアートっぽいけどどこかゾンザイな木彫、その隣には少々ヘタったブルドッグの縫いぐるみ、明後日の方を向いた女の子の人形の膝の上には飛んでるようなポーズをとる犬種不明のやはりこちらも縫いぐるみ、そして大胆な造形のガイコツのかぶり物 …… 単にナゲヤリなのか? はたまた人の目を惹くために計算し尽くしたものなのか?-ま、それはないと思う-この形容しようのないセレクションと並べ方は相当スレた業者でもない限りちょっとやそっとのことでは真似できるものではありません。この、“もう誰もついて来られないだろーな感”には、いつか小店もこのあたりまで行ってみたいかもという、危険なユーワクに駆られたりもするのですが、それはさておき。こんな調子の蚤の市だったらワケの分からない紙モノなんてゴロゴロしてるだろなんて想像される方も多いかと思いますが、しかしそれがさにあらず。小店が、というより、小店のお客様方が、好まれる例えば「ただの古い紙の束」なんていうのはまずもって皆無です。チケットの類は1枚1ユーロから、レシートとなると何故か決まって1枚3ユーロから、と、すべからくきちんと値段がついて、丁寧にファイリングされてたりもしてて、とても手の出せたものではありません。一番むつかしいのは意味もなさそな紙ペラかあ。と今回もあきらめて帰国してから一週間。それが日本の市場に出て来ました。というのが今週の新着品です。


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1936年から1938年、ナチス政権下のドイツに居た日本人の残した紙モノ、ダンボール1箱から。デザインというのは文字と紙(質と色)だけでも充分成立するということを、夥しい切符の類が証明しています。

右の画像はダンボール1箱分のその紙モノのなかからほんの一部。1936年から1938年、ナチス政権下のドイツで過ごした日本人プロフェッサー氏 - 親ナチの痕跡も残ることから氏名は伏せます - の旧蔵品です。ベルリンの地図各種、ドイツとその周辺各地の観光ガイドや時刻表、ホテルのバゲッジラベルブレーメン号やクイーン・メリー号関係の印刷物、ドイツ製ラジオ他家電製品のチラシや商品のタグ、そしてナチス関係の政治的パンフレットetc.etc.…にまじってベルリン・オリンピックの観戦チケットはじめ交通機関、公演関係の夥しいチケット類と領収証の類が次々と脈絡なく出てきます。日本人でここまで細かい紙モノまでとっておく人は少ないように思います。従って、この細かい紙モノこそがレア。日本人prof.氏がドイツでどのように暮らしていたかは今後この細かい紙の集積から推察するとして、しかしこの、掌の上で簡単に握り潰してしまえるような小さくて脆弱な切符や領収証が、他の立派な紙モノより余程確かな“存在の証拠”、或いは“記憶の種子”のように感じられるのは何故なんだろう。いまも尖端モードが疾駆する一方で、記憶の集積に支えられる街・パリだけあって、蚤の市で1ユーロだとか3ユーロだとか、きちんと値段が付けられているのには、きっとその辺りに理由があるに違いありません。いやいや単なるショーバイ ?  かも知れませんが。
■帰国して市場に本格的に復帰した今週、新着品はこの他、19世紀末欧州及びその植民地の古い写真の台紙付きのプレート(パリ、ロンドン、ナポリなど)約80枚と、何度目かの入荷になる『Ψ(プサイ)の函』等松澤宥関連2点といったところで、パリから帰ると暫くスランプに陥るというのを4年ぶりに思い出しました。どうせなら何故もっとあちらで買ってこなかったのかと思い、その目がガイコツのかぶり物あたりに行くところは問題ですな。


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