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11/04/02 ヨーグルトが買えないままタイトロープ上をゆく 鈴木乃婦子 & レオ・シロタ公演の記録紙片と戦前のグラフィック表現 


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■今週はトイレットペーパー購入に向けてやっと光明が見え始めましたが、震災以降、ヨーグルトはまだ一度も買えていません。計画停電にからんで量産が難しいというヨーグルトの品不足はよく分かりますが、しかし、朝食用に、ないとなるとちょっと不便なシリアル食品がある日忽然と姿を消した理由は一体何だか解せません。新聞によれば、宮崎駿氏が自分と同じくらいの歳の人が水を買おうと並んでいるのはけしからんと怒っていたそうですが、そんなこととは関係なく、私は蛇口から流れ出る水をフツウにどんどん飲んでいます。「東京水」っていうのと同じでしょうか、悪くありません。もうこのトシですから放射能の多少を心配したところで大勢に影響なんてないでしょう。家や店やどこにいても、蛇口から好きなだけ水をくみ出せるという、その単純であたりまえのことですら、すでに充分恵まれていると思わざる得ない被災地の現実を、今週もまた、たくさん目にしました。
原子力発電所の補助金をめぐる市民の「ご意見」と当該自治体の懇切な回答とを公開していた某県の某公式ウェブサイトの某ページには、ある日突然アクセスできなくなりました。こうした対応こそが不信を生むのではないかと老婆心ながら。当初、誠に不運な自然災害と見ていた原発事故は、記者会見の回数を重ねれば重ねるほど、「人災?」(という、一応最初は疑念)が「人災!」(という、もはや確信)へと変わりました。いまも放射性物質の危険に曝されながら、おそらくは激しい恐怖と隣り合わせで働く現地の人たちの献身が、一日も早く報われることを祈るばかりです。
グーテンベルク以来550年ぶりのメディア革命と、1000年に一度の大震災と、国際社会としてはほとんど初となる、世界的技術を結集してことにあたらねばならないレベルの原発事故とが重なって、 おそらくは長期にわたる冷え込みのなか、どこまで行けるか分かりませんが、小店もタイトロープの上での危うい綱渡りを続けていくしかあるまいと観念しています。



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なので商売。ならば新着品。ですが、今週も売り言葉は短めに。最初の画像は大正末から戦前まで、日本国内で開催された演奏会のプログラム、パンフレット類20余点。その多くがピアノのレオ・シロタと声楽の鈴木乃婦子が組んでいたものです。レオ・シロタは昭和4(1929)年から17年間にわたり日本に留まり、演奏家としてばかりでなく指導者としても活躍。今回入荷した演奏会で、鈴木のピアノ伴奏者として度々その名の記された藤田晴子もシロタの門弟だったとのこと。シロタが日本に来るかけとなったのが山田耕作とのハルビンでの出会いであり、シロタ得意のレパートリーのひとつがバレエ・リュスのためにストラヴィンスキーが作曲した「ペトルーシュカ」だったそうなので、山田とシロタの間でディアギレフのバレエ・リュスの話題を交わすことも多かったのではと想像します。シロタ& 鈴木の他、『オルケストラ シンフォニカ タケイ 創立20周年記念演奏会曲目』の小冊子や、三浦環、小倉末なども出演した『紀元2600年奉祝・日独伊同盟祝賀 記念演奏会』のプログラム(演目のみ)などもあり、こちらは出演メンバーや主催名などの系統で、何口かに分けての販売を考えたいと思います。

■花見も自粛の相次ぐ今年、表紙の意匠が少々不謹慎かも知れませんが、2点目は名取洋之助の率いた日本工房による対外広報誌『COMMERS JAPAN』の1939年5月発行・第5号。センター中綴じ部分に丸く切り抜いた地球をあしらうなど、非常に手のこんだ雑誌です。


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当誌については16号まで発行されたと見られていますが、不思議とこれまで小店が扱ってきたのはこの5号のみ3回で、内2冊は切り抜き、1冊は裏表紙に激しい痛みと、なかなか思うような状態の品物が手に入らずにいたのですが、今回はようやく文句のないコンディションでの入荷となりました。

こちらはドイツのグラフィック・デザイン専門誌『GEBRAUCHS GRAPHIK』、久しぶりに15冊ほどまとまって入荷いたします。画像の内、下段の右の表紙はカッサンドルによるもの。数冊を除いて小店に在庫があるものと別の号ですが、15冊中10冊は何らかの瑕疵(切り抜き、書き込みなど)があるため、その分安くして店頭に出します。なかにはご存知の通り、ウォールツールとしても充分通用する片面刷りの印刷見本が数点綴じ込まれているものもあってお買い得のはず。この機会に是非ご覧下さい。

■今週はこの他、先週とは別の号の『ARTS ET METIERS METIERA RAPHIQUES』3冊、インダストリアル・デザイン関係組織発行の専門機関誌『造』10冊、『L’illustration』は12月=クリスマス号ばかり3冊『ピストル旋風時代』『女性西部戦線』など戦前の書籍4冊、などが本日4月2日の午後少し遅めの時間に店に入ります。





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