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11/08/06 新着品は 満鉄警護総隊官吏服制他満鉄関係印刷物 と 趣味人の趣味人による趣味人のための『ANONA あのな』 で 来週後半からは夏休みをいただきます。


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■暑中お見舞い申し上げます。
台風が連れてきたものだったのか、ここのところ比較的過ごしやすい日が続きましたが、昨日あたりからまた暑さが戻ってまいりました。みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。来週の週末頃からは、世の中も夏休みモードに入るかと思います。古書の世界でも本部会館(=神田)の市場が夏休みに入ります。これに合わせて、小店も8月12日(金)から17日(水)まで、店の営業とインターネットによる通信販売はお休みを頂戴することといたしました。来週9日(火)・11日(木)は通常営業いたします。また、18日(木)より通常営業に戻ります。営業日程ご留意の上、ご来店いただければ幸甚に存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
メールの送受信、そしてHPについて、7月以来少々不具合、不安定な状態が続いておりましたが、今週には安心できるところまで復旧、HPの在庫目録に久しぶりに戦前和書をアップいたしました。と、ところが。ここにきてまた、見つかってしまいまったんですね陥穽が。残る不具合はもっぱらデータのアップに関わるもので、こちらはまた暫く様子を見ながら環境を整えていきます。また、ご不便をおかけしておりました自動送信メールについては不具合が完全に解消されましたので、ご連絡等お気軽にご利用いただければ幸いです。
■今週は久しぶりに「これは」と思えるものを落札、ここでご紹介すべく持ち帰ってよくよく見てみれば、なななんと落丁が………が…がっくり。ならばこれでと選んだ2点、今週は小粒ですがその分気持ちだけはぴりっとまいりたいと思います。はい。で、最初は夏休みらしく旅もの、といっても南満洲鉄道株式会社の各支社が発行したパンフレット3点(昭和7年・9年)と、和綴じ手製の表紙に「昭和13年6月16日公布  満洲鉄道警護総隊官吏服制図」と墨書きされた『政府広報 康徳5年6月16日 第1,255号 星期4(木曜日)』1冊・38ページ(=画像中、最も背景に近い見開き)。「政府広報」というと日本政府と思われるかも知れませんが、こちらは満洲国国務院総務庁が編纂・発行していた満洲国の機関紙、日本政府の刊行物でいえば「官報」にあたるものだとか。満洲国の機関誌だけに、年号は「康徳」で表記、また記事については和文と中文を併記しています。しかしこの1冊、たぶん、単なる「政府広報」であればとくに手にとることもなかったと思いますが、何あろう「服制」というのがついているのがいけなかった。この2文字に私は滅法弱い。満洲鉄道警護総隊官吏の制服が、「いかめしい」、という言葉より、ずぅーと「かわいらしい」という言葉に近いイラストによって、帽子、外套、上着、スボン、肩章、袖章、襟章等階級別に示されています。かわいい、なんてことを書きましたが、かの植民地で絶大な権力をもった満鉄の、そのまた警護総隊というのですから、実際にはかわいらしいなんて言葉とは程遠いところの組織集団であったはずなのですが。尚、イラスト=図版部分では色は分かりませんが、併録された「服制表」には色彩のみならず素材や装着の位置・方法など、懇切丁寧に指定されておりますので、その点では間違いなく、どなた様にも安心してご利用いただけます。という代物です。


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今週の新着品のうち、面白さでいったらこれが一番かも知れません。掬水庵渓楓という、いかにも道楽人的号をお持ちの方の個人誌『ANONA あのな 掬水漫筆』で、入荷したのは大正13年発行の創刊号から12月号まで12冊を版元合本した1冊です。お気付きかとも思いますが、ANONAは頭から読んでもお尻から読んでも「あのな」、で、かぼちゃの絵とANONAの文字を組み合わせた各号の表紙図版は大正2年頃に“川崎巨泉君に揮毫を願つて、木版に彫刻さし”たまま放っておいた版木を利用したのだとか。楓文庫と名付けた書庫のこと、そこでのサロンのような集まりのこと、阿漕浦で仲間と漁を楽しんだことや、自らの塔婆について、研究といってそれで食べているわけではない趣味の成果などなど …… という具合に徹底的に趣味それだけについて書かれてます。お仲間の寄稿も散見されますが、そちらの方もいずれ劣らず趣味そればかり。そんな趣味人たちの真ん中に構えているような掬水庵とは、それでは一体どんな人かとそれらしき写真1葉を見れば、カンカン帽をかぶってチョビ髭をたくわえ、黒っぽいジャケットに白のズボンを合わせたお洒落も板についたもの。さらにこの文章を書きながらケンサクすると - さすがはコンピュータ世界。出てくるもんですねぇ - 明治10年、大阪の「虎屋銀行」創業者・肥田弥兵衛の三男に生まれ、玩具や珍本の蒐集で知られた人。当品中11号では、蒐集した古書を収めて設けた楓文庫についても言及しています。金満家の同人誌らしく、明治後期頃から撮りためていた写真もたくさん収められていますが、画像の見開きのような写真のコラージュまで徹底的にやっている - 実は次の見開きでもこの調子です - のは珍しい例ではないでしょうか。ちなみにこの見開き、昭和天皇ご成婚に沸く大阪についてのレポートに添えられたもの。記事のタイトルが「エライコツチヤ」となっていますが、この写真もそれはもう、見れば見るほどエライことになっているのでした。大阪はラテンだ。
■今週はこの他、瀧口修造展覧会関係薄冊7点、戦前から戦後にかけての海外ツアーパンフレット類が大きな箱でひとつ平井房人『思ひつき夫人』の2冊、先週は濱田増治で今週はこちら=『和田三造とその偉業』、その他書籍少々の入荷となります。また、現在不具合がまだ正されていないため充分な体制ではありませんが、下の画像の、例えば『舞踊年鑑』のように、当新着案内を経ないままHP上にアップしている商品もございますので、こちらもご覧いただければ幸いです。
夏休み、といったところで、どこかへ出掛けることもなく、しかも一日半は支部の市場に出掛け、そろそろ年明けの即売会までの計画をたて、溜まったままの経費をまとめ、自宅のどうにもならない本の整理に手をつけ…と私の夏休みは普段と変わらず埃と汗とにまみれる日々。次回更新は19日(金)未明の予定です。みなさま、どうかくれぐれもご自愛の上、安全で楽しく夏休みをお過ごし下さい!

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