■先週は「印刷解体週間」のため、店はほとんど休業状態でご迷惑をおかけいたしました。しかし今週、店は通常の火曜・木曜・土曜日営業の予定です。また、「印刷解体」会場には、水曜日・金曜日それぞれ夕方からは貼り付いております。 ■今週は新着情報にかわって「印刷解体vol.3 LAST!」会場からのご報告。三回目となった今年、活字についてはおそらく今回が質・量とも最も充実したものになりました。会場の雰囲気も、印刷所で見る風景に一番近い感じになったと思います。三日間で販売した活字の点数は2千点を突破!量り売りなどは10グラムで1点と換算しているので、どれだけの数の活字が旅立っていったのか、すでにカウント不能です。お求めいただいた皆様のもとで、どのように存在し続けてくれるのか、もしよろしければ「活字のその後」など、お報せいただければ幸いです。私も今年こそ、「日月堂」の文字を拾います!和文も欧文も各書体で…しかし老眼で拾えるか。文字のあるなしよりむしろそっちが心配だぁ。 *会場風景、商品等については、田中栞さんが「田中栞日記」で豊かな知識を交えて詳解してくださっています。こちら から是非、ご高覧ください!!
■みなさん、ご来場の折には欧文活字の側面をよぉーく眺めてみてください。多くの活字に○にYの字のピンマークが刻まれているはずです。このピンマーク、日本初の欧文活字専門の鋳造・販売会社として昭和22年に創業された晃文堂の印。他にもお客様が岩田母型のピンマークを発見されたり、作字された活字をご指摘してくださったり、会場のなかにまだまだどんな秘密が眠っているか、お楽しみは続きます。 ■会期二日目には嘉瑞工房の高岡重蔵氏もご来場、K.K氏が長い間大切にしていた嘉瑞工房製『えげれすいろはむだばなし』を手に入手の経緯をお話すると、高岡氏とK.K氏とは様々なご縁があったことが判明。確かに不思議はないとはいえ、しかしK.K氏が日月堂を訪ねてこられたのも「印刷解体」がきっかけだったのではないかと推測している私としては、この催事がもたらしてくれたものの大きさに、改めて惜別の情も募りました。愛着のある催事です。最終回の最終日まで、手を緩めることなく仕事に努めますので、一度といわずに二度三度、ご来場のほど、よろしくお願いいたします! ■活字・活版好きのみなさまに朗報をひとつ。ただいま我が日本で、本国イギリスでは製造打ち切りとなった卓上活版印刷機「アダナ」の再生プロジェクトがスタートしています。いつか「アダナ」を我が物にと思っていらっしゃるみなさま、先ずは「印刷解体」で活字のご用意を始められてはいかがでしょう…。って。なんだ。やっぱり自分のところの宣伝になっちゃった。プロジェクトの詳細については、また日を改めておしらせいたします!